SONY クロックラジオ・CFM-175TV の小修理
電気製品の解体は自己責任でお願いします。
・ 発端
台所で聞くラジオを時計付きに替えたくなった。時計はアナログがよく、ラジオの音もそれなりのものを探した。結局、以前おばあちゃんが使っていた首記の物にたどり着いた。発売が1994年で、約24年も前。で、ヤフオクでラジオ受信・カセット動作OKの中古を送料込み約2500円でゲット。
早速、電源ケーブルを接続して動作確認。ラジオ受信・カセット動作OK。これは拾い物と思いきや、電池では不動作・・・。で、解体してみる。まずは、解体写真を残す。
1. 不具合点 下記2点+1点(おまけ)の不具合発見。
① さび発生・・・電池・単2*4本用の電極のバネにうっすらとさび。時計用の単3電池のバネは電池の液漏れでバネの腐食が進み再使用不能。さらに、電源ユニットシールドボックスのさび発生。
② 電源ユニット内蔵のスイッチ不良・・・AC/DC切替え用のスイッチ端子にさび発生。導通不良。
③ おまけ・・・アナログ時計の機構部は樹脂製の歯車の組合。特に秒針が動くと歯車同士の擦過音が「カシャッ、カシャッ」)と耳障り。
2. 対策修理
①は、さびの発生部にCRC556を吹きつけて少し置いた後で、小型やすりと紙やすりでさび取り。使用不能のバネは、手持ち電池ケースのバネを取外して整形後に取替えた。
②電源ユニット内蔵のスイッチ不良 端子全面にさびが進展して導通なし。
回路をたどってみると、AC100Vから作ったDC電源と、電池電源を切替えているスイッチ。(余談だが、この回路が不動作でも、AC100V電源からラジオ回路にDCが供給されて、ラジオは動作する。) 電池電源で動作しないのはこのスイッチの不良のためと判明。
で、解体して修理、結局は、電極にCRC556を吹きつけて、ヤスリでさびを除去。テスターで導通を確認して組み立てる。
それにしてもこのスイッチの設計はすばらしい。 3本の細長い端子とこれに接触する回転電極部で構成されており、端子はスプリングの役目も持っている。ACプラグを挿入すると、このスイッチの回転電極部が押されて回転し、3本の細長い端子間でスイッチの開閉動作が実現される。(写真は、ACコネクタを裏返したところ)
③ アナログ時計は、解体すると歯車機構が現れる。この歯車に万能機械油(100均で購入)を数滴さした。歯車回転に伴う耳障りな高音が見事に消失して、枕元においても音が気にならない。成功。(時計の歯車機構の写真は撮り忘れた)
3.時計再組立て時のメモ
3.1 時計針の組み込み
① まず、アラーム針(目安針)、このラジオでは透明プラスチックの赤い矢印の付いた回転板である。板の中央に切り込みの入った穴を目印にして回転軸に取り付ける。
② つぎに、時、粉、秒針の順である。
3.2 アラームONの調整
①アラーム針を12時にセットする。
②つぎに、分針を回転させる。何回か回転するうちにカチッと音がしたところが、アラームオンの位置で、この位置で分針の回転を停止する。
③ 最後に、時、粉、秒針を取外したのち、すべての針を12時にセットして取り付ければ、アラーム位置の調整終了。
4. 感想
・ このラジオは製造後20年を経過している。どんな環境におかれていたかは定かではないが、不具合はさびの進展だけだった。良くある不良は、電解コンデンサのパンクなのだが、このラジオはまったくなかった。約+5Vの電源回路の平滑コンデンサは16V耐圧が使用されており、十分に余裕があったためか・・・。
・ それにつけても、今回修理した電源ユニット内蔵のスイッチ機構はシンプルですばらしい。(感動!!!) さびを取ったのでもう少し使えそうだ。
以上
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