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2016年8月11日 (木)

鎌ベイアンプメーター改造その1/単電源・対数VUメーターアンプ(もどき)の簡単製作

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 はじめに、お断りですが、本改造により生じたことに関して、当方は一切関知しません。また、この記事により改造される方は、一通り本文を良くお読みになってから、手順を考えて実施されることをお勧めします。手順が悪いと組み立てが困難なことがあります。(すろーぐっちの経験より・・・フーッ)


  鎌ベイアンプ2000
 rev.B SDAR-2100-BK (以下鎌ベイアンプ)の中古を入手した。VUメーター(ラジケータというらしい)が振れない。・・・これは、この機種に共通する問題らしく、改造法なるものがネットで紹介されている。VUメーターアンプ基板を購入して追加改造が必要らしい。

これは作ってみることにしよう。

 

さて、メーターアンプには2種類の形式があり、入力に対して直線比例でドライブするものと、対数比例でドライブするものがあるらしい。対数比例の長所は、入力のダイナミックレンジが広いことです。つまり微小な入力でも感度よくメーターをふらせることができます。 逆に直線比例では、入力がある程度以上大きくないとメーターが振れない。テストしてみると、すろーぐっち手持ちのMP3プレーヤーのボリュームいっぱいにして、ようやく振れる程度、これはまずい、そこで、今回は対数動作のする簡単製作できる対数アンプを製作した。

 

結果は、スローグッチの好きなスローバラードのしっとりした音楽でもメーターが感度よく振れてくれますので、満足しています。VUメーター規格等は度外視、人の聴覚に沿って動いてくれるおもちゃ的なものでよいのです。で、対数VUメータ(もどき)です。

実際には、よい測定器が無く詳細なデータが取れなかったので、「もどき」を追加しました。

さて、製作は以下の順序で取り掛かりました。

 メーター回路の信号ルートの確認

 現状の直線比例メーターアンプの実力確認と改造

 直線比例メーター代替アンプ製作

 対数メーターアンプの製作

で、時系列で書くと長くなるので、てっとりばやく①と④を先に書き、後付で②と③を書くことにします。

 

 

1. メーター回路の信号ルートの確認









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  図に示すとおり、現状はメーターアンプが独立にあって、トーンコントロールを経由した
B点からメーターアンプに信号が入力されています。ちなみに、A(4chセレクタ出力)B(メーターアンプ入力)での信号振幅の比較は、A点に比べてB点では約1/5に減衰します。測定条件は、約1kHzの信号を前面パネルの信号入力端子(セレクタⅣ)より入力、トーンコントロールつまみ(treble,bass)を中立にした状態で、オシロで信号を観測しました。

 

 したがって、メーターを感度よく振らせるためにメーターアンプの入力は現状のB点からA点に変更します。なお、A点、B点の位置を図に示します。

03_ab

 すろーぐっちは、AL(C3の右)AR(C2の右)に半田付けで、リード線を引き出しました。また、B点と切断するためにメーターアンプ入力のC25,C26(図の赤×印)を取外しました。

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なお、改造にあたりメーターの特性を調査しました。

結果は、抵抗値が616Ω、356mV/FS(フルスケール時のメーター両端の電圧)、したがってI = V / R = 356mV / 616Ω = 578μA/FS でした。抵抗値600Ω、600μAのメーターでしょう。

 

2. 対数メーターアンプの製作

2.1 P板の製作

+12V単電源の対数アンプ(もどき)です。

対数メーターアンプの回路図とP板実装&配線図(PasSを使用)を示します

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回路は、ユニバーサルプリント板上にくみ上げました。部品はすべて手持ち品を流用しました。オペアンプはLM358N、ダイオードは1N4148ですが、他の汎用品でもいいと思います。コンデンサの耐圧は、C416V以上、その他は25V以上を推奨します。背が高いので、P板には寝かせて取り付けます。そのほか、抵抗については炭素皮膜の5%をテスターで選別して、L/Rチャンネルとも-ほぼ同一値(1%以下)に揃えました。もともとが「もどき」なので、こだわる必要は無いと思いますが、おまじないです。おまじないついでに、メーターに並列接続のC3 47μは省略可能です。オシロで波形を見ていましたら、C3を入れたほうが波形が少し緩やか変化になったからです。外してもメーターが過敏に反応している様子はありませんでした。また、D4の後にメーター保護用にダイオードで電圧リミッター(0.7V)をかけるのもいいかもしれません。
 
特性は図のとおりです。テスト用信号は自作の簡易トランジスタ発振器で
1kHzの正弦波をアンプに入力しました。入力はオシロスコープで目視、出力はテスターで読取りました。通常使用時の入力は数10mV以下と推定しますが、それらしい対数アンプになっているようです。対数アンプ(もどき)と呼ぶのは、正確な測定ができないためです。
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 データから見ると、入力が10mV-ppで出力429mVですから、メーターフルスケールをオーバーしています。このあたりの特性を詳細に取りたいところですが、発振器が貧弱なため涙です。
 感度の変更は、2段目のアンプの帰還抵抗R4=47kΩ、または、メーター保護の直流抵抗R5=470Ωを変更するといいでしょう。感度変更を可変抵抗でするのはお勧めできません。対数特性のために、フルスケールの調整は精密な測定器が無いと難しいためです。ここは、固定抵抗を使って適当な値に、付け替えることをお勧めします。
 
なお、対数アンプの入力が1kΩなので、対数アンプの入力インピーダンスが低い場合には、ボルテージフォロワを入れて、インピーダンスを高く100kぐらいにすると良いでしょう。
 
すろーぐっちは、対数アンプを接続および切断しても鎌ベイアンプのヘッドホンとスピーカー出力に影響がなかったので、ボルテージフォロワは省略しています。

 
・対数アンプの取付けについて
 電源と信号線の取り出し
   
(1) メーターアンプからの信号引き出し(電源とアンプ出力)
   
図の赤線で示します。すろーぐっちは何回もパターンをいじくったために、パターンをはがしてしまいました。そこで、アンプ出力(OUT-ROUT-L)は、鎌ベイアンプ裏面のメーター切り替えスイッチ基板から引き出しました。テスターで導通をはかれば簡単に引き出し点がわかります。なお、アンプ出力抵抗のR3とR4(各6.8k)は取り外します。
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(2)コントロール基板からの信号引き出し
 
冒頭の信号ルートの確認にある「AR」「AL」のことです。これをメーターアンプに入力します。
 
 鎌ベイ基板への取り付け
 
対数アンプP板には、図(2.1P板実装&配線図を参照)の位置に3mm程度の穴を開けます。また、パワーアンプ基板に図の寸法で同じく3mm程度の穴を開けて15mmのベーク足を取り付けます。
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対数アンプ基板の「こしかけ」部10mm巾を、コントロール基板の上に乗せ、対辺は15mm足でネジ止めします。
 
 対数メータアンプP板と鎌ベイアンプとの配線図
    
対数メーターアンプP板と鎌ベイアンプからの引き出し線を接続します。接続にはPIC工作で使用した手持ちのピンコネクタを利用しました。
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 図は対数メーターアンプを鎌ベイアンプに組み込んだ図です。
 
コントロール基板に腰掛させて、他端は支柱で支持しています。コントロール基板との間に薄いテープを挿入するといいかもしれません。現状でも2mmほど、支柱側が低くなっています。ワッシャーなどを利用して支柱高さを調節するといいでしょう。
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 感想
 
 前面のアナログメーターがなんともかっこよくて、衝動ゲット(ヤフオク)してしまいました。当初の不具合は、電源スイッチが入らないこととメーターが振れないことでした。
電源スイッチは機械的なことで簡単に対策できましたが、メーターについては現用メーターの改造から始まっていろいろテストが必要でした。ネットには単電源の対数アンプ回路の好例がありませんでした。それでも単電源と半波整流回路にこだわったおかげで、出力の0調整が不要なことはとても利点になりました。
こだわり続けて、何かを作るのは楽しい限りです。すろーぐっちが日ごろ心がけている「できるだけ簡単にすること」をまたひとつ実践できました。簡単なものは美しいのです。
 
 今回のテストで、発振器の貧弱なのが気になりました。少なくとも10/100/1000(mV)のレンジのある発振器を簡単製作してみたいと思います。それができたら、対数アンプの特性、特に低レベル入力での特性や、熱影響の程度も調べてみたいと思います。
 
 今回のテストで、鎌ベイアンプの既設メーターアンプにA点から信号を入力して、メーターアンプを少し改造すれば、感度のいいメーターアンプになる気がします。次回はそのレポートもするつもりです。実は一回やったんですけど、データを取ってないので再検証してみます。ただ、直線比例アンプなので、あまり期待はできませんが・・・。
  ④ 毎日暑い限りですが、早朝の散歩では涼風を感じることができます。これから少しずつ涼しくなって、そして秋が深まってくると、このアンプで音楽を聴くのが楽しみです。
メーターがゆったりと動いて・・・。
今回はこれでおしまい。

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